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「あいつが時間通りに来ないなんて珍しいな」
「確かにな、いつもは朝練っぽいから学校に来んのは一番なんだけどな」
私立端間山高等学校の野球部は、毎回県大会ベスト４入りを果たすくらいの強豪校のため毎日朝練をやっている
「ま、あいつも人間なんだし休む事くらいあんだろ」
そりゃそうだ、どうせ明日にはくんだろ
チャイムが鳴り、始まった授業の内容を聞き流していた粋久は考え事をしているうちに大分進んだ板書を慌ててノートに写しだした
結局今日は尚弥は来なかった
今朝の新聞でみた記事が鞄に荷物を詰めてた粋久の頭をふとよぎるが深くは考えずに片付けを続行する
「おぃ、今日暇？」
荷物を詰め込んだ鞄を担ぐ粋久に声がかけられる
「あぁ別に暇だけど、遊ぶ？」
帰宅部の粋久は毎日がフリーな為千裕の提案を二つ返事で了承する
「割引券あるしカラオケ行こうぜ」
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