泣いた空(上)

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そして一時間目のチャイムがなる。 私と絵弥華は 嫌そうな顔をして 席へつく。 あっという間に一日が過ぎた放課後。 グランドに行くと、 あまり目にしない 男子がサッカーの練習をしていた。 学年がわからない。 胸元の バッチをみると、 6年と書いている。 考えてみると、私の学校は 七組まであって、1クラス約30人 いる。 そりゃ知らない子もいるに違いない。 ジーっと 見ていると、 その彼が こっちを 向く。 その瞬間初めての胸への 感覚。 (ドキッ) すると隣にいた 絵弥華が 私に 声をかける。 「ふーん。とうとう留菜にも春が来たか。」
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