プロローグ最期の光

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紫色の空が広がるそのなかに神々しい雰囲気を纏った美しい少女が空中に立っていた ふと少女が地上を見てみると人々が戦い、至る所に戦火が地上を覆っていた (くっ、このままでは……) そうこのままでは人は滅ぼされてしまうあの異形の者達に (止めなければ、私が引き起こした事だから) なにかの決意を秘めたかのように少女はうつむいた その少女の脳裏に一人の少年がよぎった (本当はいけない事だって分かってたでも君を守りたかった) 少女はただ守りたかった 唯一無二の大切なものを だから少女は決して犯してはいけない禁断の扉を開いてしまった (厄災をもたらした私が終わらせる…全てを…だから) 少女は俯いていた顔を静かにあげ手をゆっくりとした動きで空に掲げた 「ありがとう…!!」 そう呟いて少女は掌から目が眩む程の光を空に放つと紫色の空が白の輝きに染まった 光が収まると紫に染まっていた空が消えすがすがしい青い空へ変わった しかしそこに少女は居なかった
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