裸の王様

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むかしむかし、あるところにおしゃれが大好きな王様がいました。 王様は沢山の宝石や衣装を持っていました。 しかし、すべて自分の国の者が作った衣装なので、どれも似たような形の物ばかりでした。 「もっと美しく、素晴らしいデザインの服がほしいなぁ。」 そう思った王様は、国の外からきた有名なデザイナーを城に招き、衣装を作らせることにしました。 しかし、そのデザイナーはただの詐欺師で、莫大な衣装代を請求したあげく、この服は心の美しい人にしか見えないといい、王様に服を着せる振りをし、裸で町中を歩かせました。 王様はそれはそれは自慢げに町中を歩きました。 この美しい服を心の綺麗な、本当の価値がわかる人たちに見てほしい。 この服を自慢したい。
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