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「泡になるよりも残酷よね?」
魔女の言葉に人魚姫は青ざめてしまいました。
さすがに共食いは嫌なようです。
「やっぱり人魚のままでいい・・・」
人魚姫はかすれる声でそう呟きました。
「そう、それでいいのよ。人魚姫、人間なんかになって死んだりしないで。人魚のままでいてちょうだい。」
魔女は優しく微笑みました。
こうして、人魚姫は泡になるどころか人間にすらならず、王子に出会うこともなく深い深い海の底で生き続けるのでした・・・。
めでたしめでたし・・・
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