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「おや、今日はもうお帰りですか?」
お代はいつも通りテーブルの上。マスターがそう声をかけるのもいつも通りになりつつあります。
「あぁ、竜のヤツがこないなら俺も家に帰って家族孝行してやらねぇとな」
そういってドアを出た姿はトラ模様の猫の姿になっていました。
「彼は大丈夫でしょうか?」
「大丈夫でしょう。きっと、新しい一歩を踏み出せると私は信じていますよ」
ドアが開いて入ってきた夏の暖かい空気に、空になったアイスミルクの氷がカランと音を立てるのでした。
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