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「会えないと分かっているならなぜ、なぜ会おうと探しているんですか?」
いつの間にか隣に座っていた少女が不思議そうに、その大きな水色の瞳をこちらに向ける。
「こら、そんな事を聞いては……」
というマスターの言葉を「いいんですよ」と笑顔で制し、少女に向き直る。
「俺は聞きたいんだと思う」
「聞きたい?」
「そう、ずっとウチの猫として生活して、俺や家族に弄られたりして。
実はめんどくさいとか思ってたんじゃないかなぁ……って」
「そんなっ!そんなことっ!」
少女は思わずといった感じに声を荒げ、途端に「すみません……」と、トーンを落とした。
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