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「マスター良かったんですか?」
私は再びカウンターで洗い物を始めるマスターに声をかけます。
「なにがですか?」
「人間にあまり姿を見られないほうが良いのでは?」
「そういう貴女だって思い切り彼の名前呼んでいましたよ?」
「え!? そ、そうでした!?」
私はあの時何かを言って励まさなくてはと必死でした。
「まぁ、姿見せた方が説得力はあるだろうよ。まさか、目の前にいる優男が猫の王様、ケット・シーだとは思わねぇだろからな」
そう言いながら寅之助さんは出入り口へと向かいます。
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