1匹目『それは、ヒトのように……』

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「はぁ……」 俺は肩に掛けた通学バックを背負い直すともう一度深いため息をついた。 ブレザータイプの高校の制服のボタンを二つ開けても胸元から涼しい風が入ってくる気配はなく。 ただ照りつける太陽とアスファルトが熱せられてできた陽炎が暑さを助長し俺の体力を奪っていく。 「なんで夏休みまで高校なんか行かなきゃ行けねぇんだよ……こっちはそれどころじゃねぇよ……」 と独り言ったところで返る言葉はなく。ただ体力を消耗しただけだった。 「はぁ……」 と本日何度目かわからないため息を吐いた。
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