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朝になって 目を覚ますと
古びた石壁の細長い隙間から あおぞらを眺めるの
父様 それでも私はあなたのことを
恨んでなどおりません
この肌色は 禍(わざわい)の色と
神官様がお告げになり
それ以来 この細長いあおぞらだけが
私と世界をつなぐ扉
でも わかっております
私が 母様の咎(とが)を背負っていること
父様が本当はお優しくて
立派な王でいらっしゃること
今日で最後のあおぞらは いつもよりも優しげです
罪深きこの身で 皆を守れるのならば
喜んで贄(にえ)となりましょう
神様 あなたの元へ行けば
きっと会えるでしょうか
あおぞらのような青い目で
私のために泣いてくれた あのお方に
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