いち

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結婚している訳ではないし、彼のご飯を作って、家事や炊事をして何か彼のお母さんみたい。 でも私は彼のお母さんになりたい訳じゃあない。 彼女でありたいし、女でありたい。 だから、寂しかったのかも知れない。 かまって欲しいし、毎日愛の言葉を囁かれたい。 この年にして、熟年夫婦のような関係が嫌で仕方なかった。 だから、彼の手を取ればその先にある官能的な時間を過ごす事が出来るであろう。 彼と冷めきった関係にある私はその言葉は悪魔のような、甘美な響きで私は一瞬で虜になった。
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