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わたしは長きに渡り、“ワンピースの男”などと呼ばれてきた。
まだわたしが高校生だった頃、地元はやたら治安が悪く、付近の中学・高校は随分と荒れていた。
その学校で教師となる者達のほとんどが、元不良である。そうでもないと、荒れ狂った生徒達をまとめることなどできないからだ。
わたしが高校一年生の頃に担任となったのは、他県から赴任してきた、至って普通の女教師。
赴任したばかりの頃、彼女は悪さをした生徒を叱ったりと、教師らしくあろうと一生懸命だった。
しかし、二週間が過ぎる頃にはその気迫も失せ、生徒をまとめることができないばかりか言いくるめられるようになり、ついには生徒にいいように使われる始末。
そうして一ヶ月にも満たないうちに、彼女は精神的に疲れ果てた空気を漂わせ、やつれた顔を隠すようにして学校を去っていった。
そんなことがあったからか、次の担任にはガタイの良い男が抜擢され、その後に赴任する教師は皆が皆、精神的にも肉体的にも生徒に負けない男ばかりが揃った。
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