努力家の女

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 私は、ぽっちゃり体型だ。  よく食べ、よく眠る私は、周りの子よりも一回り身体が大きい。  そのせいか、動きはトロく、人見知りまで兼ね備えている為、幼稚園の頃は友達が少なかった。  小学生になると、友達は増えていき、人見知りも薄れていった。  仲良し四人組の一員として、それはそれは楽しい毎日を過ごす。  そんな、ある日。  仲良し四人組の一人に、好きな男の子がいることを知った。  好きな子がいると暴露した彼女はクラスの中では大人しく、言っちゃあなんだが地味である。  更に言うと、よく食べる私とどっこいと言えるほど、彼女もぽっちゃり体型だ。それに、地味な割にハッキリとものを言う為、たまにきつい言葉を吐くことがある。  それに対して、相手の男の子はクラスでも一、二を争う人気者。  顔も性格も良いと評判だった。  そんな二人はあまりにも対照的で、両想いになることは、子供ながらに無謀だと感じていた。  しかし、彼女は変わるのだ。
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