第一章ー副作用ー

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女「でさ、こんなとこで何してんの?」 …返事が出来ない。 元は男だったとか言ってみても……な。 迷ったと言っても何故裸なのかは言い訳出来ない。 モンスターに襲われた…不自然すぎる。 考えられるのは……。 ユウ「分からない、覚えてないんだ」 こう答えるしかなかった。 馬鹿ならなんとかn…。 女「……もしかして記憶喪失?」 良かった、馬鹿だった。 女「そうか…裸だったのも納得する……」 いや、しねえよ。 どういう考え方なんだ。 女「でも名前ぐらい覚えてない?」 ユウ「……邦枝一葉」 別に記憶喪失なら名前も誤魔化せるが、後の事を考えると名前は設定していた方がいいだろう。 てか、瞬時に名前出てきたのにビックリだ。 少年漫画の読みすぎだな…。 女「一葉…か…喋り方は随分男勝りだね……なんかのヒントになるかも……」 元が男だからな。 こればかりは慣れていくしかないか。 女「私の名前はソツ、ハイコレギルドカード まだ新米だけど、この前青熊獣も撃退したんだから」ドヤ ソツ  HR.1 20歳 武器・ユクモノ双剣 防具・ユクモノ一式(貸出し中) いや撃退かよ!! なんでこんなにドヤ顔なんだこいつ…。 ソツ「今は採取クエスト中だけどね …でもここ狩場不安定だから奴が来る可能性も……」 カズハ「……もしかしてあれ?」 ダッダッダッ 指差す先にこちらに走ってくるモンスター。 重量のあるその四足走行。 青い毛並みがそのモンスターを強調させる。 例の青熊獣、アオアシラだ。 ソツもソツのオトモもアオアシラを見た瞬間大量に冷汗をかいているのが目に見える。
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