第一章ー副作用ー

6/9
前へ
/24ページ
次へ
グオッ?グオッ~!! アオアシラは此方を確認すると一直線に向かって走ってきた。 ソツ「ちょ…!一葉!逃げるよ!!」 …無理だな。 奴はもう、すぐ側まで近付いていた。 今から逃げても逃げきれずに追いつかれてしまうだろう。 それなら……。 ソツ「えっ!?ちょっと!!」 一葉はソツから武器…双剣を抜き盗りアオアシラに突っ込む。 双剣はユクモノ双剣。 まあ大丈夫だろう。 ソツ「ハンターでもない人がモンスターを倒せるわk……!」 ザンッ! グオッ!? ソツは言葉を呑んだ。 アオアシラを食い止めている……いや、それ以上だからだ。 その剛腕を振り回す攻撃もサッとかわし、右や左、後ろへと飛び廻る。 そこから双剣の技ー鬼人化をし、斬りかかる。 相手が怯むのを見極め鬼人乱舞……。 ソツは立ち続けたまま、その光景を唖然と見ていた。 そして……アオアシラを倒してしまった。 カズハ「うん、もう無理」ハアハア バタン 一葉はその場で崩れる。 無理もない、その前からの闘いのせいで体力、スタミナがほとんどないからだ。 ソツ「一葉!大丈夫?!」 直ぐにソツが傍に駆け寄り、ポーチから応急薬と携帯食料を取り出して飲ましてくれた。 カズハ「……ごめん、勝手なことして」 ソツ「ううん、凄いよ!あのアオアシラを倒しちゃうなんて!」 ソツは目をキラキラさせて一葉の顔を覗いている。 ……近い。 ソツ「やっぱりアナタ、元ハンターなのね!」 …合ってるけど決めつけるのは良くないですことよ? ソツ「ほら、肩貸してあげる」 一葉はソツの首に腕を掛け立ち上がる。 ソツの……女性のいい香りが匂った。
/24ページ

最初のコメントを投稿しよう!

15人が本棚に入れています
本棚に追加