侍女と色男

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「足下気を付けて」 「ごめんなさい、ありがとう」  仲むつまじい姿を実際に見ると何ともいえない感情が湧いた。  はぁ、とため息をついて杯を空ける。  恋煩いか!と心の中で自分につっこみを入れてさらに虚しい気分になりながら男は木を降りた。 「帰るか」  しっかりと上着を着て、人でごった返した道を歩く。  自身の住む島を目指して。
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