序章

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――――………‥‥ (はぁ、間に合った) ガラ 「おはよう。」 「おはよう、紗羅。珍しいね、紗羅がギリギリに来るの。」 とくすくす笑いながら友達の時雨が言った。 「今日、何だかゆっくりしちゃって。」 「本当に珍しいね。明日は槍が降ってくるんぢゃない?あ、明日ぢゃなくて今日かな?」 と笑いながら窓から空を見上げる。 「本当に降ってきたらちょっと楽しそう。」 「降ってくるのはあんたのところ限定で。あたしは逃げる。」 と冗談を言っていたらチャイムが鳴ったので席に座った。 ――――--- 放課後になり私は時雨と剣道部の部室へと向かった。 「紗羅、良くあの問題を簡単に解いたね。あれ、こないだの模試の問題だよ!」 「え?そうだっけ?」 「まぁ、紗羅は模試の時、ほとんど寝てたしね。でも、模試の成績も上位だったんでしょ~。剣道も全国で指折りの選手だし、いいなぁ~。」 「そんなことないよ。私は時雨が羨ましいよ。可愛くて女の子って感じだし。」 「紗羅はかっこいいもんねぇ。」 とからかうような笑みを浮かべる。胴着に着替えた私達は部活の練習に励んだ。
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