第一章 ビビッド

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 ……って事は、大っぴらに人様には言えないような仕事なのか……  じいちゃんの孫だって事は言わなきゃバレないだろうけど、それでもちょっとくらい体面が気になる……下手に『人を殺せ』とかって命令されて、例えそれが破格のバイト料だったとしても、やはりそれは人として絶対にマズイ。 「覚悟は決まったかい? ボウヤ」 「ボウヤ? 俺、高校一年だぞ」 「やっぱボウヤじゃん。くるの? こないの? さっさと決めなさい。男の子でしょ? それともそんななりして、オジョウチャンかな?」  クッ……完全に鼻で笑われた。  高々バイトの話で、ここまで笑われる筋合いはない。 「解った。解りましたよ。行きます。着いて行けばいいんでしょ?」 「後悔しても知らないからね」  女性はそう言うと大声で笑いながら、再び頭からすっぽりとフードを被り、堂々と警備員の前を通って、大通りから裏路地へと、大股歩きで先行して行った。
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