恋と部活

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準決勝当日。グラウンドも土から芝に変わり観客もたくさんいる。僕は珍しく緊張していた。なぜなら相手がスター軍団と呼ばれるほど強い選手がたくさんいたからだ。 試合が始まった。相手のパスが取れない。シュートも打てない。完全相手ペースだ。前半3-0で負けていた。ハーフタイム、ベンチはかなり暗かった。僕も諦めモードだった。そのまま後半が始まった。相手はもっと攻めて来てまた点を決められた。僕の気持ちはもうダメだった。ふいにスタンドを見た。まきがいた。しかも泣いていた。その時僕はカッコ悪かった。負けてもいいじゃないか。けどまきを泣かせたら絶対ダメだ!! 一瞬で気持ちを切り替え僕はチャンスをうかがっていた。すると右サイドからパスがきた。僕は1人交わし思いきってシュートを打った。サイドネットに綺麗に入った。ゴーーーール!!! 僕はスタンドにいるまきに右腕を挙げた。まきと一緒に決めたゴールだ。 その試合は5-1で負けてしまった。けどまきがいなきゃカッコ悪いままだった。そして最高に楽しくサッカーできた。 愛は自分を強くしてくれた。
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