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確実に目標を駆逐すると報告されていた、原理も構成物質も不明の"何か"。
装甲車に乗っている三番小隊の隊員は、恐らくは数キロ先にいるはずだ。
俺はただ、"何か"が彼等に当たらないことを願った。
遥か遠くから響く爆音。
衝撃波が俺を塹壕の壁に叩きつけ、呼吸が一瞬止まった。
息を整え、すぐさま隊員に通信をとった。
チッ………
ダメだ、音信不通になっちまった……
くそっ、あいつら………
何で俺らは戦ってるんだ?
あいつらはなぜ攻めてくる?
俺は何も知らない――――
目の前が白く染まったのは、次の瞬間だった。
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