はじまり

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ある都市の地下には大きなスタジアムが存在していた。 スタジアムには6000人を越える人々が集まっていた。 人々は隣の人と話したり、自分で持ってきたコーラを飲んだりしていた。 だが、人々の視線はスタジアムの中央にある、長方形型の台に集まっていた。 その台の上にはピコピコハンマーとヘルメットが2つずつ、綺麗に並んで台の長い方の両サイドの端に置いてあった。 この2つの道具を見てわかるとおり、ここで行われていることは… 『叩いて被ってジャンケン・ポン』である。 地下のスタジアムの照明が消え、6000人の人々が静まりかえった。 照明が消えてからしばらくすると中央に置いてある台のとこだけ照明がついた。 台の前にはネクタイ締めた30代ぐらいの男がマイクを左手に持って立っていた。 男は頭を下げてから左手に持っているマイクを口元に近づけ、鼻から空気を吸い上げ、マイクにむかって喋り始めた。 「みなさん!お待たせしました!!ただいまより、日本叩いて被ってジャンケン・ポンン王者タイトルマッチを行います!!!!」 スタジアムの人々が一斉に歓声を上げたことにより地上では震度1の揺れを観測していた。
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