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司会者は筋太が来たのを確認してからマイクを口元に持っていき、ルールの説明をはじめた。
「ルールは2本先に取った方が勝者となる、速叩き方式で行います…叩いて被ってジャンケン・ポンのルールはみなさんが知っているとおりなので省略いたします……それでは、両者、握手!!」
のりおと筋太はむかえ合わせになり、しばらく、ガンを飛ばし合っていた。
スタジアム内の人々はその様子を固唾を飲んで見守っていた。
しばらくして、のりおが口を開いた。
「あんたの天下も今日までだ!!…おれがあんたをぶちのめす!!そして……父さんの仇をうつ…」
筋太はその言葉に首を傾げたが、思い出したかのように笑いながら話し始めた。
「おいおい…お前、あのクソチャンピオンの倅かよ!!…ハハハハ!!!!…仇をうつねぇ……出来るもんならやってみろ!!」
筋太はバカにするかのように手で口を押さえて笑っていた。
それを見て、のりおは殴りかかりたくなかったが、試合前に殴るのはいけないと思い、ぐっと堪えた。
のりおは右手をだし、握手するようにした。
筋太はその右手を見て、笑いながら握手を交わした。
2人は握手を終えたあと、台の長い方に置いてある、ピコピコハンマーとヘルメットの前についた。
そして、ここから長く感じるような試合が始まった。
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