はじまり

4/4

3人が本棚に入れています
本棚に追加
/8ページ
司会者は筋太が来たのを確認してからマイクを口元に持っていき、ルールの説明をはじめた。 「ルールは2本先に取った方が勝者となる、速叩き方式で行います…叩いて被ってジャンケン・ポンのルールはみなさんが知っているとおりなので省略いたします……それでは、両者、握手!!」 のりおと筋太はむかえ合わせになり、しばらく、ガンを飛ばし合っていた。 スタジアム内の人々はその様子を固唾を飲んで見守っていた。 しばらくして、のりおが口を開いた。 「あんたの天下も今日までだ!!…おれがあんたをぶちのめす!!そして……父さんの仇をうつ…」 筋太はその言葉に首を傾げたが、思い出したかのように笑いながら話し始めた。 「おいおい…お前、あのクソチャンピオンの倅かよ!!…ハハハハ!!!!…仇をうつねぇ……出来るもんならやってみろ!!」 筋太はバカにするかのように手で口を押さえて笑っていた。 それを見て、のりおは殴りかかりたくなかったが、試合前に殴るのはいけないと思い、ぐっと堪えた。 のりおは右手をだし、握手するようにした。 筋太はその右手を見て、笑いながら握手を交わした。 2人は握手を終えたあと、台の長い方に置いてある、ピコピコハンマーとヘルメットの前についた。 そして、ここから長く感じるような試合が始まった。
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加