良香の依存

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拓也への気持ちだけが大きくなる。 電話で話していると拓也は、良香に甘えたり、俺がお前を支えてやろーか?などと 優しい言葉を投げかける。絶妙なバランスで女心を揺さぶる。 でも けして良香と会おうとは、しない…。 拓也は、どこか冷静な一面を持っていた。 バーチャルから出ているが、リアに程無く近くて遠い。 そんな距離感を保っていた。 良香の中で焦りが芽生えた。 同棲相手に冷めていた良香にとって次の相手を見つける手段は、バーチャルしかなかった。 数年前、同棲相手と知り合った。 出会い系サイトは、違う形となり存在していた。 良香は何時の間にか、リアで知り合う事に疲れ、簡単にリアルタイムで知り合えるバーチャルの世界での出会いしか考えられなくなっていた。 それが例え どんな人物かわからなくても怖さはなかった。 当たり前の事の様に麻痺していた。 休日普通は出かけたり、お洒落をしたり、美味しい物を食べたりするが… 良香の場合は、家で一日中バーチャルの世界に入り込まなければ救われなかった。 次の相手を見つける為に…。
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