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まあ、そんなこんなで考え事をしながら歩いていると、もう学園の校門前まで来てしまっていた。
「ヤベェ、チョー帰りたい、でもせっかく来たんだし、顔ぐらい出していくかー」
俺が学園に着いたのは登校時間よりも30分も過ぎていた。
「今は多分始業式をやっている時間だから、昇降口には誰もいないはず・・・・・あ、いた。」
校門から昇降口まではざっと50mは離れている。
俺は目がかなり良いと自負しているのですぐに「奴」を見つけることができた。
幸いにもまだ「奴」は俺には気がついていないらしい。
「チャンスだ!」
俺はわざわざ裏門まで周った。
そこから、校舎の中に入り、下靴を右手で持ちながら昇降口にかなり周囲を警戒しながら向かっていくと、なんとか誰にも会わずにたどり着いた。
しかも、ラッキーな事に「奴」は近くにはいない。
「今がチャンス!!」
そして、何とか靴を履き替えることに成功した。
「なんか、今の俺忍者みたいでカッコ良くね。」
「全然カッコ良くなんかないぞ橘!!」
「またまたーご冗談を(笑)」
・・・・・・あれぇ?おかしいなぁ?ここには俺しか居ないはずなのに何で後ろから
ゴリ先の声がするんだろぉ?」
「ずびぃまぜんでじだー!!!」
俺は即座に振り返り頭を地面にこすりつけて土下座した。
「言い訳させてやる。何で遅れた?し・か・も二年生になった登校初日から。」
「・・・・・・・・」
絶対寝坊したとか言えねぇー。
「さぞかし立派な理由があるんだろーなぁー!!」
そんなドスの聞いた声聞かされたら正直に答えるしかねぇか。
よし、俺も男だ。
やるときはやってやる!!
当たって砕けろだーーーーーー!!!!
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