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「転校生だ! 安藤が転校生を連れてるのを見た!!」
「えっ?」
ざわめきだす教室
補足をしよう。
安藤とは、安藤 優子
このクラスの担任だ 因みに年齢は一切教えてくれない
そして、クラス中がざわめきだした理由だが
普通、転校生が来るとしたら何かしらの前触れがあるものだろう
例えば、噂が流れたり 席が一つ増えてたり
先生によっては何日も前から、転校生が来るなどと予め教える人も居るんじゃないだろうか
だが、今回はそれが無かった
だから、こうして皆が呆気に取られてるのだ
安藤は、サプライズをするつもりなのだろうか
光平が席に着いてしばらくして
また、扉が開いた
安藤と転校生だ
「良く聞いてね~、今日からウチのクラスメートに加わる 小鳥遊 知美さんよ~、仲良くしてあげてねぇ~。」
…
顔を見合わせる生徒達
「あれ~、みんな驚かないの?みんなぁ」「せっかくのサプライズなのに~」
安藤、そりゃそうなるだろうよ
全ては、遅れて来た光平のせいだ
光平がトイレにさえ行かなければそのサプライズは大成功だっただろう
前の方の席の奴らが安藤に真相を話してる
「ちぇ~、なんだぁ~ まぁ良いわぁ」
「京介、隣場所空いてるでしょ?、下駄箱に小鳥遊さんの机と椅子置いてあるからぁ 運んで来てあげてぇ~」
「はいはい。」
嫌々、下駄箱に向かう
戻って来ると小鳥遊は、俺の席の横で
一人立って待っていた
「お待たせ。」
「あ、ありがとぅ」
小柄だか、腰まで伸びたクリーム色の髪の毛 整った顔立ちで 足も長い
モデルだと言われても納得してしまうような容姿だ
小鳥遊も席に着いて
朝のH.Rが始まる
「ねぇねぇ、名前何て言うの君?」
小鳥遊に声をかけられた
「高木 京介。」
「高木 京介君か、さっきはありがとね、これから宜しくお願いね。」
「おぉ、宜しく。」
礼儀正しい子だなと、その時は確かにそう思ったんだ
小鳥遊 知美の本性を知るまでは
「今度、さっきのお礼をするね」
いや、別にそんなたいしたことした訳じゃないが
せっかくなんだ、俺は否定はしなかった
それが全ての始まりだった
ここから、俺の求めてた学園生活は狂い始めたんだ。
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