2人が本棚に入れています
本棚に追加
しかし、この刀は壊れてくれなかった。
それどころか、何かを斬れば斬る程、美しさも鋭さも増すばかりで。
『形あるものは』
ごめん、父さん。
呪われた刀に体の支配権を奪われたあの日から、ずっと。
『いつか』
父さんを殺してしまったあの日から、ずっと。
「壊れる」
僕の精神は理性は心は、崩壊寸前だったんだ。
「もう、無理なんだよ」
どうやら、形のないモノが先に壊れちゃったみたいで。
ごめん、父さん。
ごめん、皆さん。
最初のコメントを投稿しよう!