退屈な世界

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ルーク「殺しはするな。事情を聴くのがいなくなるのは面倒くさい。それと殺すと確実に国と戦うことになる。それも面倒くさい。よって殺すな。事情を話せる状況で生かしておけ。それと脳を破壊するのはなしな。」 ハルカと目を合わせ、強めに言う。 そのルークの目にもハルカが揺らぐことなく映っている。 2人の目は、お互いを揺らぐことなく映す。 それは2人の築かれた絆を意味しているかのように。 ハルカは嬉しそうにうなずく。 ルーク「で、この話は終いだ。次はこの前の依頼の話だ。あれな、魔術書のやつな。」 ルークは簡単に話を打ち切り、前回の依頼の話に話題を移す。 前回のとは、魔術書を求めてきた女性ときのことだ。 ハルカ「ん?何か問題あったっけ?」 ハルカは本当にわからないという顔をしている。 正に頭の上に?(ハテナマーク)が浮かんでいるような顔である。 ルーク「お前なぁ・・・依頼完遂の報酬貰ってないというか言ってすらいないだろう。」 ルークは呆れているような顔で言う。 依頼完遂の報酬とは、言葉の通り依頼された案件を完遂・・・目的を達成した時に依頼者から貰う金銭、もしくは物のことだ。 他者の事情を解決、もしくは解決に導くことも無償ではできないのだ。 準備する金銭、依頼完遂するための金銭が必要なのだ。 その金銭は、前回の依頼完遂の報酬から出費される。 依頼終わりに報酬を貰い、それで次の依頼の準備をする。 それがこの店のサイクルなのだ。 ハルカ「あー・・・じゃあ、ほら、あれだ、うん、いらない魔術書を持って行ってくれたってことをプラスだと考えればいいんじゃない?ね?泥棒がゴミを持って行く、みたいなね。」 思いついたかのように言うハルカ。 少し目を逸らしながらだったので、説得力がない。 ルーク「マイナスとマイナスをかけるとプラスになる、そう言いたいわけだな?」 ルークは確認するように言う。 ハルカは控えめに、そして躊躇いがちに頷く。 ルーク「ならばいいだろう。でも次の依頼の準備とかの金はほとんどないと思えよ?いいな?」 ノートに何かを書き込みながら言う。 そこには有無を言わせない威圧感があった。 故にハルカは大人しく頷く。
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