20.二人の行く道

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でも、僕は、自分の心に正直に話を続けた・・ 「美奈・・  でも・・  君の事は・・  もっと好きなんだ!!」 「え?」 「翔子ちゃんは僕にとって、特別な存在だったけど・・  君は、もっと特別な存在なんだ。  いつも一緒に音楽室に居るから、当たり前だって思ったけど・・  黄泉の国へ行った時・・  洞窟の中で、たった一人になった時・・  一番に思い出したのは君なんだ!!  僕は、一人では何もできない・・  いつも君が、僕の側に居た・・  僕の力になってくれた  僕が死にそうになっても・・  君は、諦めないで僕を助けようとした・・  僕を待っていてくれた・・  見えなくても・・  つながってる・・    そんな君が・・  愛おしい・・  僕が・・  帰って来る所は・・  ここなんだ!  翔子ちゃんの所でもなければ、  僕のお母さんの所でもない・・  それは、黄泉の国へ行って、  初めて気づいたんだ!  僕が帰ってこれるのは・・  本当に・・  一緒に居たいのは・・    君しかいないって・・・」 「ヒロシ君・・」 彼女の目に涙が溢れてきている・・・ 「ごめん・・・  今は、それしか言えない・・」
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