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「虫の知らせ」・・・
精神的に疲れていたり、起きたばかりで、まだ頭がボウッとなっている時に起こりやすく、
身の回りの人に不幸や危険が近づいている時に、
頭の中で、カチカチと音がするような・・又は鼓膜がボコボコと震えているような
そんな感覚になる時がある。
死者や本人、守護霊が、危険を察知したり、死が近づくと、身近な人に知らせるために、
脳に直接メッセージを送る事があるという・・・
そういった現象に近い音のようなものが・・頭で鳴っている。
「お・・兄・・ん!」
え?これって、ひょっとして翔子ちゃん?
「聞・・る?・・ちゃん!」
「翔子ちゃん?!」
「う・・ん」
翔子ちゃんとは、その死に際で生霊として僕の前に姿を現わした。
その時は、声も聞くことができたけれど、あの世へ行ってからは、霊感ケータイを使わなければ会話はできなかった・・
突然、翔子ちゃんの声が聞こえてくるのは・・いったい・・
僕にも霊感があるのか?
「聞こえる?お兄ちゃん」
今度は、はっきりと聞くことができた。
意識を集中すると聞こえてくるようだ。
「うん!聞こえるよ・・」
「あのね・・今、念波を飛ばしてるの・・テレパシーみたいなものだって・・」
「テレパシー?」
超能力の一つに、テレパシーというのがある。
相手に伝えたいことを念じると、声に出さなくても伝わるという能力だ。
「私の、霊力も強くなったから、こういう事ができるようになったって!」
「そうか!翔子ちゃん、霊力が上がったんだ!・・」
「うん!厳しい特訓の成果よ!」
嬉しそうに答えている。
地獄で霊力を高める修行をしているということだったが、しばらく会わないうちに、レベルがあがったのだろうか?
僕に霊感が目覚めたのではなく、翔子ちゃんの方が、霊力の上昇とともに、能力が備わってきたようだ。
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