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北アメリカの先住民族・・いわゆるインディアン(ネイティブ・アメリカ)の話だが、長い間の日照りにより、部族の食糧が底をついてしまい、
途方に暮れた部族の若者が一匹のバッファロウを見つけた。
その若者は、バッファロウの前に跪き(ひざまずき)、こう言った。
「我々の部族の食料が無くなり、明日をも知れぬ状態です。
あなたの、その体によって、我々の村は救われます。
どうか、私たちに食料をお与えください。」
そのバッファロウは、若者の目を見たまま、しばらく立ち尽くしていたが、最後には覚悟を決めたらしく、その若者に背を向けた。
それは・・
バッファロウの尻から心臓へと矢を射ると、苦しむ事無く、死ぬことができる「急所」を、彼に示しているのだった。
若者は、その急所を目がけて、矢を放ち、バッファロウの亡骸を部族に持ち帰り、貴重な糧とすることができた。
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