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翌日の昼休み。
俺は教室でクールな友人である、虎丘大地と昨日あったことを話しながら昼飯を食べていた。
「良かったじゃん。あの生徒会長に気に入れられて」
虎丘大地は中学から一緒で腐れ縁ってやつだ。
現在テニス部のエースだとか…頭があんまりよろしくない事からスポーツ推薦でこの高校に入ったとか。
因みに俺は普通に受けて合格を勝ち取った。
まあ、勝ち取ったと言っても勉強レベルは普通よりちょっと下だけどな。
「それで早速今日の放課後から生徒会室に来てくれと言われたんだ。それと生徒会長はオ…ってどうしたの、安藤さん?」
話の途中でやってきたのは安藤千秋。
生徒会長にも負けない容姿の持ち主で女子の中では短髪な方の髪型が特徴的な生徒で女子生徒に絶大なる人気を持っている。
噂によると入学初日に女子生徒がファンクラブを作ったとか作らなかったとか……
まあ、そんな女子生徒に人気者の安藤さんが俺になんのようなんだろう?
「昼飯の途中に悪いな。ちょっと、竜崎を借りて行くが良いか?」
大地はちょうど昼飯を食べ終わり弁当箱を片していた。
「別に構わないよ。てか、ちょうど食べ終えたし、俺は自分のクラスに戻るから教室で良いんじゃねぇーの?」
そう言って、大地は教室から出て行った。
「虎丘君は空気を読むのが得意なのかね?」
「ああ…頭は良くはないが気が利くやつだぞって大地の事より俺に何かようか?」
「そうなんだ。愛璃会長の事で釘を刺して置くよ、耳を貸せ」
「あ、うん…」
言われるがままに耳を安藤さんの方に向けた。
「愛璃会長がオタクということは内密にしろ。もし、バラしたらお前をバラバラにする」
背筋が凍りつくような声でそう言い放った。
「それだけだ。昼飯の時間邪魔して悪かったな」
安藤さんがクラスの女子に黄色い声を浴びながら教室を出て行った。
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