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でも、昨日俺がオタクだと言う事なんて言ってない…
それなのにどうして、会長は知っているのだろうか?
「えっと、俺がオタクだってことなんで知ってるんですか?」
その答えに生徒会長じゃなくて宮野咲が返答してきた。
「あーちゃんはそこら辺の学校にいる生徒会長とは一味も二味も違うのだよ、竜崎ッチ」
自分のことの様に生徒会長を自慢する宮野咲。
それを聞いた生徒会長は頬を朱色に少し染めていた。
「咲ったら!私を褒めても何も出ないわよ」
「本当のこと言っただけだよーだ」
「はいはい。それじゃあ、なんで竜崎君がオタクだということ知っているのかが知りたいのよね?」
宮野咲の返答を軽く流して話を戻した生徒会長の質問に俺は首を縦に振った。
「単純に竜崎君の友人の虎丘大地君に話を聞いただけだよ」
思ったより普通……
「って、やつが教えたんですかー!?」
「そうよ。竜崎君がオタクだと言うことを教えてくれたわよ」
なんでだよ。
大地には俺がオタクだと言うことをバラすなと言ったのに…
「ふふ、虎丘君は友達思いの人よね。一度は何も話してくれなかったもの竜崎君のこと」
「そ、そうなんですか!?」
生徒会長は首を縦に振る。
「他の人にバラさないから教えて欲しいと言ったら納得して教えてくれたんだよ」
それなら、納得した。
たぶん、大地は相手が生徒会長だから信じて教えたのだろう。
本当に虎丘大地は良い友人だと思った。
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