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「それで俺がオタクということを知ってどうするんですか?」 何故か生徒会室が静まり返る。 その沈黙を破ったのは宮野咲だった。 「実を言うとだにゃ、生徒会のメンバーは全員オタクなんだにゃ」 「ええ!?そうなんですか?」 宮野咲の語尾が急に猫になったことは気にせず驚いてしまった。 「そうにゃ」っと言ってから咲は話を続ける。 「そして、生徒会のメンバーがオタクということはごく少数の人間しかしらないにゃ」 そのごく少数の人って言うのが俺だと友人の虎丘大地ということか。 納得した。 けど… 「何のためにオタクの人で生徒会のメンバーを構成したんですか?」 この問いに会長が微笑みながら答えた。 「その方が面白いからかな。ごく少数にしかしらない個人の秘密の共有と言うのは面白いと思わない?」 人間の心理みたいな物なのかな? 俺にはそういう専門的なことはわからないけど。 確かに他の誰も知らない、知っていても極わずかな人が知っている相手の秘密を知るということは何故か嬉しく感じてしまうときがある。 たぶん、会長が面白いからと答えたのはそんな理由なんだろう。 「そうですね。本人が打ち明けたりしなければ愛璃会長、安藤さん、咲先輩のことをオタクだなんて信じませんしね」 「けど、竜崎君は昨日偶々私がコスプレしながらラノベを読んでいるところをバレてしまったわ」 少し頬を朱に染めながら微笑みながら話を続ける。 「けど、運良く君がオタクで良かったわ」 それを聞いて疑問に思った。 「俺がオタクで良かった?」 会長はコクンっと、首を縦に振った。
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