第一風

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早苗の部屋の前 綾は、早苗の部屋の前で戸惑っていた 「……早苗さん怒ってるだろうなぁ」 綾はしょんぼりしながら呟いた 「全然そんなこと無いですよっ!」 バンッ!と大きな音を上げ早苗が扉を開けた 「むしろこっちが悪い位なんですから……」 早苗は頬をかきながら言った 「……私が勘違いして暴走してたんです」 綾は自分が悪いと言おうとしたが 「だから、綾君には妙蓮寺のババァよりも私の事を好きになってもらえるように頑張ります」 早苗の瞳から光が消える 「だから、綾君も私を大好きになってください」 「う、うん……」 「それじゃあ、神奈子様の所に行きましょう」 早苗は綾の腕を引っ張り神奈子の所に向かった 綾は早苗が好きだ 早苗も綾が好きだ しかし、早苗は綾が自分の事を好きではないと思っている 綾からしてみれば、空回りで思いを伝えられないでいた 理由は簡単、早苗は自分の考えを第一優先としているいや 自信に満ち溢れているからだ 彼女は綾の事も気にすることがない だから、すれ違う (………前途多難だなぁ) 綾は苦笑した
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