第三章 疑惑の男

5/7
前へ
/394ページ
次へ
自分が小説好きなのは何かきっかけがあったに違いない、 だけど、綾はどうして自分が小説好きになったのか思い出せなかった。 「ね、今度僕の新作読む? 同人誌で掲載してるものなんだけどさ、よかったら」 「ありがとうございます、楽しみにしてますね」 『ニ階堂先輩の小説…結構マニアック過ぎて、私には理解できないんだよな』  綾がショートケーキを並べ終え、 ふと、ショーウィンドウの方へ視線を向けた。 『あ…あの人…打瀬さん? どうして店の外にいるんだろう…』  確かに見覚えのある姿が見えた。 綾は気になって店の外に出ると、打瀬が声をかけてきた。
/394ページ

最初のコメントを投稿しよう!

314人が本棚に入れています
本棚に追加