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「よう」
「あの、ここで何してるんですか?」
「別に、俺がたまにはケーキでも食おうかなぁってのがいけないこと?」
「そ、そんなんじゃ…ないですけど」
綾は先日の植木鉢の件で、今度会ったらお礼を言おうと思っていたが、
出会い頭にいきなり打瀬に辛辣な態度を取られ、綾は口ごもってしまった。
「あの男、誰?」
「あの男? ニ階堂先輩の事?」
「先輩…ねぇ」
打瀬が何を言いたいのか、綾には皆目見当もつかなかった。
ただ機嫌が悪そう…ということだけはわかった。
「あの男には気をつけな」
「え? どういうこと?」
「……さぁね」
一瞬、打瀬は困惑したように綾から視線を外したかと思うと、
再び傲慢な態度に戻った。
「あぁ、あの男の小説…全然ダメ、今年のマニアック新人賞も落選だから」
「な…何で、そんなことわかるの?」
「うーん、俺だから?」
『この人…意味がわからない…』
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