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すらっとした身長に清潔感のあるシンプルな服装で、
その青年は綾を見据えながら口元に笑みを浮かべていた。
「あなたは…誰?」
綾は挑戦的な表情の中に
それでいてなんの屈託のない青年の面持ちに
つい警戒心をも緩ませ、
その声の主に見入ってしまっていた。
「じゃあな」
「え? あっ、ちょっと」
名を名乗るでもなく、その青年は綾に一通り目を通すと、
軽く片手を振ってその場を去ってしまった。
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