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再び、席に着いて料理やお酒を楽しんでいたら、また横から声が掛かった。 「課長!また前に行きましょうよ!」 「今度は何?あんた1人で行きなさい!」 私は司会者の話をちゃんと聞いていなかったから知らないが、今から新婦がクマのぬいぐるみを投げるらしい。 2人の始まりもそれがきっかけらしく、それを手に入れると、運命的な出逢いがあるとかないとか…。 中村は少し興奮気味でそう話していた。 「あんたバッカじゃないの!?ぬいぐるみに運命なんか任せてたら、それこそ出逢いを見逃すわよ!」 「でも、スゴいもんだって言ってたし。とにかく僕1人で行くのが恥ずかしいんで、課長は着いてきてくれればいいんですよ~」 コイツは私を何だと思ってるのだ? 確かに今日は休みの日だが、仕事では私は上司のはずだ。 「私はあんたの守りをしに来たんじゃないわよ! あ!そう言えば、あんた前に総務の女の子とよく居てたじゃない?彼女持ちが新たな出逢いを求めちゃいけないわ!」 私がそう断ると、呆れ果てたような顔をされた。 コイツにそんな顔をされると、かなりイラッとする。 .
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