卵かけご飯は5日で飽きる

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「藤堂、大丈夫か?」 心配そうに手を出しているのは 八神風都(ヤガミ フウト)。 クラスの学級委員長兼、一年生にしてバスケ部のエース。 サラサラとした黒に近い焦げ茶の髪と目、怖いくらい整った顔。 爽やかさ満点の人気者だ。 こうゆう奴は大体性格悪い(藤堂棗調べ)が、こいつは珍しく表の性格が素のようだった。 頭も良いらしく、学年三席。 ちなみに自慢じゃないが学年次席は僕だ。まぁ僕の場合は八神と違って努力の成果だが。 スペックだけ聞けば申し分ないだろう。 しかし、人気者と絡むだけで謂われのない嫌がらせを受けるこの学校にいる限り、僕にとって人気者とは忌むべき者以外のなにものでもない。 それに旭の場合は奴等に冷たいのでそこまで露骨な行為はないが、何分八神は性格が良いのだ。 好意を持って寄って来る奴を邪険になど扱えない。 つまり、八神と話しただけで面倒事が降りかかってくると言うことだ。 そうと分かっていて何故手など借りれるだろうか。 皆に優しいのは結構、でも僕はほっといてくれ。
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