卵かけご飯は5日で飽きる

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「……結構です。一人で立てますので」 僕は旭以外の人間にはほとんど敬語だ。 敬語は敬う言葉などではない。 相手と距離を取るための言葉だ。 「……敬語、いらないって」 「いえ、癖なので」 「でも、時谷には……」 「旭は別でしょう」 言いながら手を借りず立ち上がった。 パッパッと軽く払って、そのまま自分の席に戻る。 と、手を掴まれて足が止まる。 「……まだなにか」 「あっ、いや……えっと」 歯切れ悪く喋りながらも手は離してくれない。 「ねぇ、あれ……」 「えー、八神くんになんなの?」 そうやってモタモタしているうちに視線を集めてしまった。 …………全く難儀だ。 「あの、自分の人気とかわかってます?話しかけられると火の粉はこっちに来るのですが」 「あ、ごめんっ」 「分かって貰えたならいいです。じゃあ、」 「ま、待って!」 「……だから、なんですか?」 そろそろキレるぞ!?
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