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「……來宮、自己紹介」
喋らない転入生に痺れを切らしたらしく、或沢教師が口を開いた。
「……來宮蓮、別によろしくして欲しくはない。関わりたくもないから迷惑な行為はするな。以上」
…………そんな勘に触る言い方しなくても良くないか。
益々面倒を見るのが嫌になり、はぁ、とため息をついた。
初っぱなからクラスの好感度下げてどうするつもりなんだろうな。
「クールなイケメン……!」
「カッコいい……!」
……ああ、そんな心配は無用だったか。
ここの生徒は顔が良ければそれで良いんだもんな。
「あー、來宮は藤堂の隣な」
「は!?」
「さっき世話係に任命しただろ?
責任持って隣に座れ」
ニヤッと気分が悪くなる笑顔をこちらに向け、転入生……來宮を顎で促す。
あんの性悪教師。
これだけ顔が良ければ他に案内をしたい奴なんて山程いるだろうに。
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