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「えーじゃあ棗がつくってくれるの?」
「何故そうなる」
「だってー1つ作るのも2つ作るのも変わらないでしょー?」
「変わる。主に僕の心持ちが」
ふざけたこと言ってないでとっとと食え、という意味をこめて旭を睨んでから黙々と食べる作業に入った。
楽な時間というものはあっという間で、食べ終わってゴロゴロしたりうとうとしたりして気付くと予鈴の5分前だった。
「…………そろそろ戻るか」
「んーそだねー。サボらないでしょ、棗は」
「当たり前だ。学年次席から落ちたらどうしてくれる。旭とは違って努力型なんだ僕は」
授業受けなくて首席、なんて旭くらいしか出来ないだろう。底なしに嫌味な奴だ。
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