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**1ヶ月前、5月**
入学式も新歓も過ぎ、
始まった高校生活。
4月の時点では、
中学よりも平凡を極め
平和な生活を送るつもりだった。
僕が入学したのは、私立神楽月学院。
選んだ理由は、
全寮制なこと、
特待生制度で借りる金を返さなくてもいいこと、
あと社会的に見ての学力。
ここは全国的に見ても
学力はかなり上の方になる。
僕は平凡だが、勉強は"するべきこと"だし、
数ある手段の内最も有効な
金を稼ぐ手段として
怠ったことはない。
だから試験に置いても学力的には問題がなかった。
3つの条件に当てはまったことで
満足していたので、
男子高であると言うことを気にしたことはない。
恋愛感情を抱いたことはあるし、
彼女もいたことがある。
だが"女性"が居ないことに
不満を覚えることはない。
つまり、僕の中ではそんな重要なことではないのだ。
総じて僕には最善で最良な選択、
のつもりだった。
しかし入学して1ヶ月、
僕は既に安易に学校を選んだことを後悔していた。
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