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「…クソッ…」
その少女…、いや美女…
明らかに声は男の声だった。
だが顔立ちはかなり綺麗で…
女の私でも見とれてしまう。
目の前の男は近くの高そうな花瓶を蹴り倒す。
辺りに散らばる破片、美しい薔薇。
大きな音に思わず私は
声を上げてしまった。
「…ッ…誰だ!?」
綺麗な紅い唇が乱暴に口を開いた。
男の漆黒の瞳は私を捉えた。
かなり驚いた様子で私を見つめている。
「…その制服…うちの学校の…」
男はしゃがみこんでは私の制服に触れた。
次の瞬間、私の腕を思いっきり掴まれては先程通った長い廊下に引っ張り出されてしまう。
廊下の先にはエレベーター。
男が操作すればエレベーターの扉が開く。
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