重なる笑顔

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ふむ、今年は二組なわけね…。因みに去年は一組だった。 …どうでも良いか。 クラス票を見終わり、ある場所に向かう。入学式と始業式は当然サボる訳だが、式に出席して無駄に長い校長の、ありがた~いお経にもにた話を聞くよりましだ。 まぁ、屋上に行ってサボるだけなんだけど…。 途中、新入生からヤケに視線を感じた。 (そんなに見るなよ、火傷するぜ…。全くオレも罪な男だな…もうファンが出来たのか…) そんな事を心の中で呟いていると屋上に着いた。 着くと直ぐにタバコに火を点ける。 「う~ん、屋上で吸うタバコは格別だなぁ」 まぁ、屋上でタバコなんて俺には日常的な事だけど。 すると、後ろから肩を叩かれた。叩かれた拍子に動きが止まる。何でかって? と~ぜんバレたくないからだ。退学だけは絶対になるわけにはいかないし。 「お前こんなところで、何してるんだ?」 すると、後ろの人物は質問をしてきた。 「す、すいませ~ん!ここで宇宙人と交信していたんですよ~アハハ~…。あらヤダッ!もうこんなじかぁ~ん!アタシ割引セールに行かなくちゃっ!それじゃあ~アディオ~~ス!!」 と、質問した人の方を向かずに屋上のフェンス越しに見える校庭に叫んでいた。 「…ぷっ、あっはっははは!」 突然後ろの男は笑い出した。 ゆっくり振り向くと、そこには強面体育会系みたいなガッチリした先公じゃなく、俺の友人の──村田広生がいた。 村田はそりゃぁもう腹を抱えて爆笑している。当然騙されて、その上俺の反応見て笑われているのだから、腹立たしいに越したことはない。 「おい村田、俺はお前を許さないからな」 そう吐き捨てた。 村田は笑ながら「わりぃわりぃ」と言っていたが今の俺は許さない。 唯一期限が治るとしたら── 「昼に購買のパンで手を打ってやる」 そうこれに限る。
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