重なる笑顔

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屋上のくだりから時間は進み、今は始業式の真最中。まぁ、伝説と言う名の騒ぎを起こすには、未々早いわけである。 と言うか伝説(騒ぎ)をして良いんだろうか。と言うのも、女体を観察したいと言ったが騒ぎを起こしてしまっては、観察どころでは無いんじゃないのか?他になんかあるのか…? う~ん、ワケわからん。 と、考え込んでいた間に時間が過ぎていきもうそろそろ入学式が始まる時間になっていった。 「お?もうそろそろ時間だな…。そんじゃぁまぁ…張り切って騒ぎますか」 屋上に無駄とも言える決意を決めて放送室に向かった。 ──── 放送室に向かった俺は田村から貰った鍵で放送室のロックを解いた。 カチンッ 「忍び込むのは簡単だったな。でも俺は、こう言う柄じゃないんだよな」 そう言うと、放送室の機材の電源を入れ、適当に並べてあったCDをかけた。 『ウルトラ!ウルトラ!ウルトラ!ソウッッ!』 …曲選び失敗したな…。そう感慨にふけっていると、田村の奴からメールが来た。 「?アイツ今入学式のハズだろ…?よくバレないでメールできたな…」 来たメールをチェックする。 『まだ音楽流さないのか?早くしてくれ(┳◇┳)』 あっれ~?音楽なら流したハズだけど…。 「あ……全校放送のスイッチ押してなかった」 そう言うと、未だに放送室の中で流れている曲を止めた。 ブーブー! 「あ?メール?誰から…」 またメールチェックする。 送信者はまたもや田村……。 内容は…、と言いつつ確認する。 『曲流したら体育館に来い。来たらバレないように、ステージまで行け。まぁ、ムリだと思うけど(笑)そしたらお前が体育館に来たのと入れ替わりで俺は体育館から出て、曲を止めに行く。その間お前は、ステージでなんかしてろ。新入生相手に発情すんなよ(笑)』 俺に何を望んでるんだコイツは…。 「まぁ、やってやりますか」
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