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「え~では、あなたのお名前は何ですか~?」
はは…実に幼稚っぽい質問の仕方だな。
「…は、はい!?あああのっ!?うぅ…」
新任の先生は緊張しているらしい。さっきからかみかみだ。
しょうがない、助けますか。
「あはは~、先生緊張してますね~。大丈夫ですよ~、緊張しなくても。ほらスマイルスマイル!」
と、言った後に新任教師の頬っぺたをつまみ上げ引っ張った。因みに先生な性別は女性だ。
「いひゃいよぉ~」
そう言いながらも、大分緊張がほぐれてきたっぽいな。
「それじゃあ、もう一回。あなたのお名前は何ですか~?」
「はい!村川祥子です。担当は保健室で皆さんの怪我の治療に専念します!」
保健の先生だったのね。
これじゃ男子どもはそく保健室行き間違いなしだな。
「は~い、良くできましたね~!ご褒美に飴あげる、はいっ」
とポケットから飴を出し村川先生に手渡す。先生は嬉しそうにしながら受け取り──
「わ~い!ありがと~!」
と言いながらステージを降りてった。
「何とも子供みたいな先生ですね~」
と田村が言うと、生徒達から笑いが起こった。
それに付け加えて村川先生は恥ずかしそうに、頬を染めている。
「そうですね~、男性なら直ぐに襲い掛かりそうですね!あはは~」
シ~~ン……。
と俺が言った直後に体育館全体が白けムードに陥ったので、次の先生の紹介をしていった。
───
まぁ何やかんやで式、紹介共に無事に終わり、今は下校中〟の〝ハズなんだけどなぁ~…アハハ~…。
「オラ、反省文五枚な。味わいながら明日までに終わらすこと。わかったかぁ~?」
というわけで、俺は指導部の中でゴリラ相手に説教+反省文の攻撃をくらっている訳だが…どうもなっとくがいかねぇな。
だってさ──
「なんで僕だけなんですか?共犯の田村くんも同じお叱りと、罰の反省文五枚を受けるべきです。なのに何故でしょう?何故僕だけがこんなところでお説教をくらわなきゃいけないんです?どうかしてるぜっ☆」
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