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場所は変わって屋上。
僕達は2つのグループに分かれて、ご飯を食べている。
「聖夜、あ~ん」
「要先輩。私が聖夜さんに食べさせます」
「鼻の下伸ばすじゃないわよ」
(聖夜の弁当は私が作ってるんだけどね)
あ~、朱音や桃花先輩、里奈があんなに遠くに…
皆で固まって食べた方が美味しいのに。
それに、里奈にご飯を食べさせるはずが、朱音と弁当を半分こして食べてるし…
こんな筈じゃないのに。
「そう言えば聖夜さん。今週の日曜日、妹さんの運動会では?」
ぼーっとしていた僕に小声で深雪が話しかけてきた。
僕は一瞬、体が氷のように固まった。
ヤバい、ヤバい、ヤバい…
養子の事は朱音も知っているが、運動会に付いていって、もし、紅葉と話してあの話題がでてきたら…
嫌な汗が背中をつたう。
「何、2人でこそこそ話してるの?」
要先輩が首に抱きつき、体を密着させてきた。
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