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「私は暇だったから、1人でブラブラしに来た」
「そうなの?よかったら、一緒に周らない?……あっ、太郎さんもどうですか?」
誘ってくれるのはうれしいが、はっきり言って、お断りだ。
わざわざ"あいつ"がいる場所に自ら行くわけがない。
しかしだ、上手い断り方が思い付かない…
女子中を1人で周りたいなんて言ったら、確実に変な人だと誤解される。
そ、それだけは、避けなければならない!
どうする? ………あっ!里奈さんと周れば。
「私は遠慮なんかしないよ。着いていくわ」
里奈さーーーん!
決めるの早いよ。俺の顔見て!助けを求めてるこの顔を!
……2人とも一緒に来るでしょ的な目でこちらを見てくる。
こうなったら……助けて神様!
「きゃーーー追いかけて来ないで!!」
チャンス到来!
遠くから女性の叫び声。普通ならそんな厄介事はお断りだが!
今は喜んで厄介事に飛び込むぜ!
「うん!?女性の叫び声が、待っていろ。今すぐ助けに行く」
全力で女性の叫び声が聞こえる方に走る。
後ろで2人が何か叫んでいるが、無視だ!
ハハハ、俺は自由だーーーー
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