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『自由だー』とか心の中で叫ぶ少し残念な静香は一年前とはいえ、アイドルの仕事でほとんど通うことのなかった学園を満喫する。
--音楽の先生にでも挨拶に行こうかな。
久し振りにマネージャーの居ない1人での散歩。心のなしかスキップするかのように歩く。
--先生は何処だろう? この学園はオープニングセレモニー的な事をやるから、テントの方に居るかな?
ドンっ
「いってぇーーな!!」
「キャッ」
私は周りをキョロキョロしながら歩いていたせいで、ヤンキー風のチャラ男sにぶつかってしまった。
「おい、中田。こいつ静香じゃね?」
チャラ男がチャラ男に話しかける…
--あれ?私の変装バレてない?
チャラ男の顔から視線を足下にやると、目の前に落ちてるサングラス。
マネージャーが居ない時に…
背から嫌な汗が流れる。
「肩の骨痛めたかも…ちょっと保健室まで付き合ってくれない?」
ニヤニヤした顔で近づいてくる。
「すいません。私の不注意で」
私は頭を何度も下げる。
「保健室まで付き合ってくれるなら許すよ」
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